こんにちは、川浪です。
アレクサンダーテクニークでは
・首を自由に
・頭が動けるように
と、言われることが多いです。
しかし、
・なぜ「頭」「首」が大事なのか
・「頭」「首」を自由にするには、どうしたらいいのか
まで踏み込んで解説されることは少ないです。
今回は、そういった疑問にお答えします。
本記事の内容
- なぜアレクサンダテクニークでは「頭」「首」が大事と言われるのか
- どうすれば「頭」「首」を自由にできるか
この記事を書いている川浪は、2011年からレッスンを行っている、現役のアレクサンダーテクニーク講師。
これまで1000人以上にレッスンしてきた経験から、初めての人にもわかりやすくお伝えします。
なぜアレクサンダーテクニークでは、「頭」「首」が大事なのか?
なぜアレクサンダテクニークでは、「頭」「首」が大事とされる理由は、アレクサンダー氏の発見までさかのぼります。
アレクサンダー氏が抱えていた問題
アレクサンダーテクニークの創始者である、F.M. アレクサンダー氏は、将来有望な俳優でした。
しかし、ある時期から、舞台に立つと、声が出なくなる、という問題を抱えていました。
医者に診てもらっても、解決の糸口は見つからず、彼は自分自身で、解決策を探り始めました。
アレクサンダー氏の発見
アレクサンダー氏は、自分の声の出し方そのものに、問題があるのではないか、と思い至ります。
彼が始めたことは、鏡に向かって、自分が声を出している時に、何が起こっているのかを探る、ということ。
そこで、わかったことは、アレクサンダー氏は、声を出す時に必ず、首の後ろの筋肉を緊張させており、結果として、頭と首のバランスが崩れて、喉を圧迫している、ということでした。
プライマリーコントロールの発見
アレクサンダー氏は、頭と首のバランスを改善することで、声の問題を解決しました。
さらに、この頭と首のバランスが、声だけでなく、すべての身体の活動における、もっとも重要な要素であると定義し、プライマリーコントロールと名付けました。
(「primary」は「最初の」とか「主要な」、「control」は「制御」とか「統制」といった意味合いです)
というわけで、アレクサンダーテクニークでは、頭と首とのバランスが、もっとも重要と言われています。
「頭」「首」を自由にするために必要なこと
前項では、アレクサンダーテクニークでは、頭と首のバランスが大事と考えられていることを説明しました。
では、頭と首が良いバランスをとるために、どうすればよいでしょうか。
2つのステップで紹介します。
ステップ1:頭と首の構造を理解すること
ステップ1は、頭と首の構造を理解することです。
ほとんどの方が、自分の身体の構造を、正確に理解していません。
そのため、余計に力が入っていたり、不必要に緊張させていたりします。
ですから、頭と首を自由にするためには、まず、その構造を正しく理解する必要があります。
頭と首のボディマッピングについては、別記事で詳しく解説します。
ステップ2:「頭」「首」を実際に動かしてみる
頭、首の構造を理解したら、次にやるのは、実際に、動かしてみるということです。
頭や首を動かすことが、良いバランスを得るために必要な理由を詳しく解説します。
一般的に良いバランスというと、一つの決まった姿勢や、ポジションをイメージすると思います。
しかし、一つの姿勢にとどまろうとすることは、身体を固めてしまう原因そのものです。
ここで言う良いバランスとは、一つの決まったポジションではなく、どんな方向にも自由に動かすことのできる状態、と捉えてください。
アレクサンダーテクニークの姿勢についての考えは、別記事で詳しく解説します。
自由に動ける状態かどうかを確認するには、実際に動かしてみるしかない、ということです。
いろいろな動かし方を試してみて、もっとも良いバランスを見つけてみてください。
まとめ
まとめると、
- アレクサンダーテクニークでは、頭と首のバランスが最も重要と考えられている
- 頭や首を良いバランスにするためには、まず構造を把握して、実際に動かしてみる
まずは一人で試してみると良いですが、身体の使い方は人それぞれ違うため、「一人でやってみても、いまいち分からない」という方が多いと思います。
そういった場合は、アレクサンダーテクニークのレッスンを受講して、実際に良いバランスというのを体験していただくのが、一番の近道です。
なお、筆者の川浪は、音楽家専門アレクサンダーテクニーク講師として、これまでに1,000人以上の音楽家の方にレッスンを行っています。
単に、頭や首のバランスにとどまらず、演奏を改善するために必要な、手や腕の使い方、楽器を構える姿勢や呼吸のことなど、より踏み込んだレッスンを行っています。
ご興味のある方は、レッスン詳細をご覧ください。