【実例あり】なぜアレクサンダーテクニークで姿勢がよくなるのか?

こんにちは、川浪です。

何が正しい姿勢なのかわからない。
姿勢をよくするためには、どうすればいい?
アレクサンダーテクニークで、姿勢はよくなるの?

今回は、そういった疑問にお答えします。

本記事の内容

  • そもそも正しい姿勢とは?
  • 姿勢をよくするために必要なこと
  • アレクサンダーテクニークで姿勢がよくなる理由

この記事を書いている川浪は、2011年からレッスンを行っている、現役のアレクサンダーテクニーク講師。

これから姿勢をよくしたい、というあなたに、わかりやすく解説します。

アレクサンダーテクニークでは、正しい姿勢をどう考えているのか?

そもそも正しい姿勢とは、一体何を指すのでしょうか。

まずはアレクサンダーテクニークの観点から、姿勢について考えてみます。

正しい姿勢があるという誤解

「正しい姿勢」と聞いた時に、「最高のパフォーマンスを発揮できる、一つの決まった位置」というイメージを持つ方が多いと思います。

しかし、その考え方が、大きな間違いです。

その理由は、、、

一つのポジションにとどまろうとすると、身体は緊張したり、固まって動けない状態になります。

その状態は、決してパフォーマンスが良い状態ではありません。

また、仮に、最高のパフォーマンスを発揮できるポジションがあったとしても、そのポジションは、目的によって変わってきます。

座っているとき、立っているとき、歩いているときなど、何をしているのかによって、よい姿勢は変わってきますよね。

また、同じ立っている状態でも、ただ立っているのか、何か作業をしているのか、演奏やスポーツなど、身体を動かすようなことをしているのかで、変わってきます。

もっと言えば、演奏している最中でも、動き続けているので、どんな姿勢であればパフォーマンスを発揮できるかは、瞬間瞬間で常に変わり続けています。

全ての瞬間で、よい姿勢を見つけようと思っても、現実的には不可能です。

つまり、いつでも常に正しい姿勢というのは、存在しませんし、正しい姿勢を探して求めること自体が、パフォーマンスを下げてしまっているのです。

身体が自由に動ける状態であれば、自然とよい姿勢になる

よい姿勢を得たいのであれば、姿勢ではなく、身体の状態に注目する必要があります。

先ほど、何がよい姿勢かは、常に変わっている、ということを説明しました。

それに対応するためには、身体が「必要な時に、必要な動きができる」状態である必要があります。

そうすれば、特に姿勢を意識しなくとも、身体は自然とその姿勢をとってくれます。

逆に言えば、現在、姿勢が崩れているのは、身体が自由に動ける状態ではないからです。

その状態で、姿勢だけ何とかしようと思っても、上手くいくはずはありません。

アレクサンダーテクニークで姿勢が良くなる理由

アレクサンダーテクニークのレッスンでは、先ほど説明した、身体が自由に動ける状態を目指しています。

そもそも、身体が不自由である理由は、次の2つです。

  • 間違った身体のイメージを持っている
  • 不必要な身体の癖を持っている

アレクサンダーテクニークのレッスンでは、まず正しい身体の構造を学び、(これをボディマッピングといいます。こちらの記事で詳しく解説しています)自分の癖に気づいてそれを手放す、というプロセスをたどることで、身体が自由に動ける状態を目指します。

そうすることで、姿勢については特に意識せずとも、結果的に姿勢が良くなった、という方が大半です。

アレクサンダーテクニークで姿勢が改善した実例

before

after

この方は、背骨のイメージがハッキリしておらず、身体を安定して支えることができていませんでした。

また、身体の前面を緊張させる癖が、いわゆる猫背の傾向にありました。

レッスン後には、それらが解消されて、見た目にも良い姿勢を、楽に維持できるようになっています。

次の方は、ちょっと珍しい例です。

before

after

長年、僕のレッスンを受講されているのですが、中学生の頃の、写真を発掘して、今との姿勢の違いに、驚かれたようです。

レッスンを受けはじめの頃の写真が、残っていないのが残念ですが、だいたい中学生の頃とだいたい似たような傾向があったと記憶しています。

この方も、特に姿勢について指導したわけではありませんが、明らかに今のほうがよい姿勢で演奏できていますね。

まとめ:アレクサンダーテクニークで姿勢が良くなるのは、身体が自由に動ける状態になるから

  • ひとつにポジションにとどまろうとするのはよくない
  • 身体が自由に動ける状態であれば、自然と姿勢は良くなる
  • アレクサンダーテクニークでは、身体が自由に動ける状態が学べる

ぜひ、姿勢にお悩みの方は、姿勢を良くしようとするのではなく、姿勢が悪くなっている、身体の状態に気づいて、それを手放すように意識してみてください。

そうすれば、自然と姿勢も改善されてきます。

なお、筆者の川浪は、音楽家専門アレクサンダーテクニーク講師として、これまでに1,000人以上の音楽家の方にレッスンを行っています。

演奏する姿勢が悪く、痛みがあったり、長時間演奏できない、といったことでお悩みの方は、ぜひレッスン詳細をご覧ください。